GTスポーツカーは「グランドツーリング」
快適な長距離ドライブに欠かせない動力性能と操縦性を備えた車を、GTスポーツカーといいます。
頭文字のGTはイタリア語でグランツーリスモ、英語でグランドツーリングであり、いずれも「みごとな観光」を意味していて通称GTカーと呼ばれることもあります。
GTスポーツカーに求められる性能は、長距離を走破するパワフルなユニットと安定した走行性、長時間運転席に座っても負担の少ない快適性と運転疲労の少なさ、そして乗り心地であり、いずれも「走る愉しみ」を体感するのに欠かせない要素です。
日本におけるGTスポーツカーの代名詞が海外でも人気の日産GT-Rやスカイラインです。
その他にもトヨタ・スープラやクラウンやマツダ・マツダ6、スバル・レヴォーグやホンダ・シビックハッチバックなどがあります。
日本では純然たるGTカーというよりも、スポーツカースタイルを取り入れるGTカーが主流になっており、明確に区別をするのは難しいです。
近頃のGTスポーツカーは長距離も得意なんです
一昔前のGTスポーツカーは、自動車の改造が流行していたこともあり、多くのGTスポーツカーオーナーはレカロやブリッドもしくはケーニッヒといったサーキットランやワインディングを含む、スポーツ走行に適したフルバケットシートを導入していました。
このようなフルバケットシートは、長距離走行ではやや疲れやすく感じるものが多かったでしょう。
優れた動力性能と操縦性能を持つ車に与えられたGTの称号、時代の変化流れと共にいわゆるスポーツカーの定義も変わり、近年のGTスポーツカーに求められるのは、普段使いを含む長距離走行等実用性があり、かつ高性能であることが求められています。
こういった車は大人の落ち着きを醸し出しつつここぞというシーンに爆発的なポテンシャルを発揮できるものへと進化し、ターゲットはやんちゃな若い頃を体験した、現在は酸いも甘いも知るといった生粋の大人たち向け仕様へとチェンジ、まさに新時代のGTと呼べる車種が販売されています。